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ポリフェノールだけじゃない。

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月桃粉末の意外な栄養成分

食物繊維60.3g、β-カロテン、ビタミンB1・B2——分析表から見えてきた、もうひとつの月桃の魅力

月桃と聞くと、まず思い浮かぶのはポリフェノールや独特の香りかもしれません。ところが、月桃の葉を乾燥させた粉末の成分表を見てみると、それだけではない一面が見えてきました。

目を引くのは、食物繊維の多さ。そしてβ-カロテンやビタミンB1、B2も含まれていることです。今回は、これまであまり紹介されてこなかった月桃粉末の栄養成分に注目します。

まず驚いたのは、食物繊維60.3g

今回確認した「ゲットウ乾燥物」の分析結果では、食物繊維は100g当たり60.3g。乾燥粉末の半分以上を食物繊維が占めるという結果でした。

食物繊維が多い野菜の代表として知られるごぼうは、生100g当たり5.7gです。数字だけを比べると、月桃葉の乾燥粉末は約10.6倍になります。思わず二度見したくなる差です。

食品・試料食物繊維条件
月桃葉の乾燥粉末60.3g分析試料100g当たり
ごぼう5.7g生・可食部100g当たり

約10.6倍」には、きちんと理由があります

ここで大切なのは、月桃は乾燥粉末、ごぼうは生の状態で比べていることです。生のごぼうは100g中81.7gが水分ですが、今回の月桃粉末の水分は3.2g。水分が少ないぶん、成分の数字は高くなります。

そのため「ごぼう10本分を食べるのと同じ」といった意味ではありません。また、粉末を一度に100g摂ることをおすすめするものでもありません。ここで注目したいのは、月桃の葉を粉末にすることで、植物の繊維質を捨てずに取り入れられるという点です。

実際に摂る2gでは、どのくらい?

分析表は100g当たりの数値ですが、月桃粉末は一度に100gを摂る食品ではありません。当方で販売している月桃粉末は1袋60gで、1日の目安は2g。約30日分です。

分析値を2gに換算すると、食物繊維は約1.2g、β-カロテンは約348μg、レチノール活性当量は約34μg、ビタミンB1は約0.009mg、ビタミンB2は約0.015mgになります。100g当たりの大きな数字だけでなく、実際に摂る量に置き換えて見ることが大切です。

にんじんを上回った、β-カロテン

もうひとつ意外だったのが、鮮やかな緑色の粉末に含まれるカロテン類です。分析結果では、月桃葉の乾燥粉末100g当たりにβ-カロテン17,400μg、α-カロテン5,400μgが含まれていました。レチノール活性当量(ビタミンAとしての働きを示す換算値)は1,680μgです。

にんじん(皮つき・生)100g当たりのβ-カロテンは6,900μg、レチノール活性当量は720μg。100g当たりの数値では、月桃粉末のβ-カロテンは約2.5倍、レチノール活性当量は約2.3倍です。カロテンといえばにんじん、という印象を少し変える結果ではないでしょうか。

β-カロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変わる成分です。ビタミンAは、皮膚や粘膜、目の健康を保つために欠かせません。月桃の濃い緑は、こうした成分を含んでいることの表れでもあります。

ビタミンB1・B2も見逃せません

月桃粉末には、ビタミンB群も確認されています。分析値は、100g当たりビタミンB1が0.45mg、ビタミンB2が0.74mgでした。

ビタミンB1は、糖質からエネルギーをつくる過程に関わる栄養素。ビタミンB2は、脂質をはじめとする栄養素の代謝を助け、皮膚や粘膜の健康維持にも関わります。どちらも毎日の食事からこまめに摂りたい水溶性ビタミンです。

にんじん(皮つき・生)100g当たりでは、ビタミンB1が0.07mg、B2が0.06mg。単純な100g比較では、月桃粉末はB1が約6.4倍、B2が約12.3倍でした。ここでも乾燥粉末と生野菜の違いはありますが、ポリフェノールの陰に隠れていた月桃の別の魅力が見えてきます。

ポリフェノールだけで語れない、葉をまるごと粉末にする意味

月桃の研究では、抗酸化活性やメイラード反応に関する働きなど、ポリフェノールを中心とした話題が注目されがちです。白井松新薬の月桃葉乾燥粉末についても、こうした特徴が紹介されています。

一方、今回の成分表が教えてくれたのは、月桃の葉そのものが持つ栄養成分です。食物繊維、カロテン類、ビタミンB1・B2。抽出した一部の成分だけでなく、葉を乾燥して細かな粉末にするからこそ残るものがあります。

香りの植物、ポリフェノールの植物として知られてきた月桃。成分表を広げてみると、それだけでは語りきれない植物であることがわかります。

数字は「多い・少ない」だけで見ない

今回ご紹介した数値は、白井松新薬株式会社が日本食品分析センターへ分析を依頼し、2013年に測定された「ゲットウ乾燥物」の結果です。現在取り扱っている月桃粉末も同じ低温減圧製法で作られているため、その特徴を知るための参考成分値としてご紹介しています。

農産物を原料とする粉末は、品種、産地、収穫時期などによって成分値が変わることがあります。この数値はロットごとの保証値ではなく、同じ製法で作られた月桃粉末の成分を知るための目安としてご覧ください。

また、食品の価値は一つの成分や大きな数字だけで決まるものではありません。毎日の食事を基本に、どのような原料を、どのように加工し、どのくらい取り入れるのか。その背景まで知ることが、自然素材と上手につき合う第一歩です。

次回以降も、月桃の成分や製法、研究について、一つずつわかりやすくご紹介していきます。

参考資料

・白井松新薬株式会社提供/日本食品分析センター「分析試験成績書」(試料名:ゲットウ乾燥物、試験日:2013年9月6日)

・白井松新薬株式会社「製品情報|月桃葉」

・文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」ごぼう/にんじん

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